目の下のくま治療(クマ取り・たるみ取り)とは?
くま治療では、膨らみ、くぼみ、たるみ、色調などを確認し、原因に合った治療方法を選ぶことが重要です。くま治療には、脂肪を取り除く方法や脂肪を移動させて段差を整える方法など、複数の術式があり、それぞれ目的や適応が異なります。くま治療を検討する際は、くまの原因が何なのかをまず理解する必要があります。
目の下のくまとは?
くまとは、目の下の影やくすみ、たるみのことを指します。
目の下のくまには、青みが目立つタイプ、茶色っぽく見えるタイプ、膨らみやくぼみによる影が目立つタイプなどがあります。実際には境界が明確ではなく、皮膚、血流、色素、脂肪、筋肉、骨格の影響が組み合わさっています。
目の下のくまに関するお悩み
目の下にくまがあると、「老けて見える」「疲れた印象に見える」と感じやすくなります。
下まぶたの膨らみと、その下にある溝が並ぶと、照明の方向によって濃い影が生じます。正面では薄いのに斜めから見ると強く見える、コンシーラーを重ねても隠れにくいといった場合は、色だけではなく凹凸が関係していることがあります。
一方で、皮膚の薄さによって血管や筋肉の色が透ける場合や、摩擦や紫外線などによる色素沈着が目立つ場合、眼窩脂肪の突出と目の下のくぼみによって影ができる場合があります。複数の要因が重なっているケースも多く、手術だけで悩みのすべてが解消されるとは限りません。
目の下のくまの原因
眼球の周囲には、衝撃を和らげるクッションのような役割を持つ「眼窩脂肪」があります。加齢や体質によって組織がゆるむと、脂肪が前方へ押し出され、目の下に膨らみが生じます。眼窩脂肪の量が多い方や、若い時期から膨らみが目立つ骨格の方もいます。
なお、目の下の印象は脂肪の突出だけで決まるものではありません。皮膚や眼輪筋のゆるみ、下まぶたを支える組織の変化、頬のボリューム低下、骨格の変化が加わると、下まぶたと頬の境界が目立ちやすくなります。
くま治療とは?
くま治療は、目の下の膨らみやくぼみ、たるみによる凹凸を整え、影を目立ちにくくする治療です。目的は脂肪を取ることだけではなく、下まぶたから頬へ続く輪郭をなめらかにすることにあります。
治療は、眼窩脂肪の突出量、ティアトラフの深さ、皮膚の余り、下まぶたのゆるみ、左右差などをもとに術式を選びます。つまり、脂肪の膨らみが中心で皮膚のたるみが少ない方と、脂肪の突出に加えて皮膚や筋肉のゆるみが強い方では、適した方法が異なります。診察では正面だけでなく、斜め方向からの見え方や表情を動かした際の変化も確認します。
くま治療の種類
目の下のくま治療には、脂肪を減らす「経結膜脱脂術」と、脂肪を温存して目の下の溝へ移動させる「ハムラ法」があります。また、ハムラ法には、まつ毛の下の皮膚を切開する「表ハムラ法」と、下まぶたの裏側から行う「裏ハムラ法」があります。いずれも眼窩脂肪を扱う手術ですが、切開する位置や皮膚切除の有無、対応できるたるみの程度が異なります。
経結膜脱脂術
経結膜脱脂術は、下まぶたの裏側にある結膜を切開し、前方へ突出した眼窩脂肪を適量取り除く方法です。皮膚の表面を切開しないため、顔の表面に切開線が残らない点が特徴です。眼窩脂肪による膨らみが目立ち、皮膚の余りや目の下の溝が比較的軽い場合に検討されます。
脂肪を減らしすぎると、下まぶたがくぼんだり、もともとあったティアトラフが目立ったりすることがあります。また、膨らみの下に深い溝がある場合は、脱脂だけでは段差が残る可能性があります。脂肪をどの部位からどの程度取り除くかは、自然な仕上がりに関わる重要な判断です。
表ハムラ法
表ハムラ法は、まつ毛のすぐ下の皮膚を切開し、突出した眼窩脂肪を目の下の溝へ移動させる方法です。脂肪を大きく減らすのではなく、膨らんでいる部分のボリュームをくぼみに移すことで、下まぶたと頬の段差を整えます。皮膚側から操作するため、余った皮膚や眼輪筋のゆるみにも同時に対応しやすい点が特徴です。皮膚のたるみが目立つ方や、膨らみと深い溝が併存している方では、表ハムラ法が選択肢になります。
下まぶたの皮膚を切開するため、術後は切開部の赤みや硬さが生じることがあります。皮膚を取りすぎたり、下まぶたの支持力が弱い状態で負担が加わったりすると、下まぶたが下がる、外側へ反るといった変化につながる可能性もあります。
裏ハムラ法
裏ハムラ法は、下まぶたの裏側から眼窩脂肪にアプローチし、突出した脂肪を目の下の溝へ移動させる方法です。顔の表面に切開線をつくらず、脂肪を温存しながら膨らみとくぼみの両方を整えることを目的とします。目の下の段差が強く、単純な脱脂ではくぼみが目立つ可能性がある場合に検討されます。
裏側からの手術では、皮膚を直接切除できません。そのため、皮膚の余りや細かいしわが強い場合は、脂肪の再配置によって段差が改善しても、表面のたるみが残ることがあります。脂肪を移動させる範囲や固定する位置によって仕上がりが変わるため、膨らみと溝の状態を立体的に評価する必要があります。
くま治療のメリット
くま治療は、目の下に突出した脂肪や、膨らみとくぼみによって生じる段差へ直接アプローチできる治療です。目元の凹凸がなめらかになることで影が目立ちにくくなり、疲れた印象や老けた印象の緩和が期待できます。メイクでは隠しにくい立体的な影を改善しやすい点も特徴です。
施術方法によっては、下まぶたの裏側から処置を行うため、皮膚の表面に傷跡が残りにくいのも特徴です。皮膚を切開する方法と比べてダウンタイムを抑えやすい治療や、比較的短時間で受けられる施術もあり、日常生活への負担に配慮しながら目元の影を整え、明るい印象を目指すことができます。
くま治療のリスクとダウンタイム
くま治療の術後には、腫れ、内出血、赤み、痛み、つっぱり感、異物感、左右差などの一時的な症状が生じることがあります。白目の表面がむくむ結膜浮腫、目の乾燥、涙が出やすい状態、かすみなどがみられる場合もあります。症状の現れ方や回復までの期間には個人差があり、手術範囲が広いほど腫れが長引くことがあります。
頻度は高くないものの、感染、血腫、脂肪の取りすぎによるくぼみ、取り残し、凹凸、下まぶたの位置異常、外反、複視なども報告されています。急激な腫れ、強い痛み、視力の低下、見え方の異常が生じた場合は、緊急の対応が必要になることがあります。
【当院の術後ケア】
・表ハムラ:1週間後に抜糸をおこなうため、それまでは水濡れ禁・眼軟膏の塗布
・経結膜脱脂、裏ハムラ:表に傷はないため化膿止め(抗生物質)の点眼を1週間
くま治療を受ける際の注意点
くま治療の効果や持続期間には個人差があります。眼窩脂肪による膨らみが改善しても、色素沈着、皮膚の薄さ、血管の透け、細かいしわが原因となっている暗さは残ることがあります。複数の原因がある場合は、手術に加えて別の治療が必要になることもありますが、治療を重ねれば必ず理想の状態になるとは限りません。
また、目の下のたるみが強い方に経結膜脱脂術だけを行うと、皮膚の余りが目立つ場合があります。反対に、脂肪が少ない方から過剰に脂肪を除去すると、くぼみが強く見える可能性があります。ドライアイ、眼科疾患、過去の目元の手術歴、服用中の薬がある場合は、診察時に伝える必要があります。血液を固まりにくくする薬などは、自己判断で中止せず、処方した医師と手術担当医の指示に従います。
手術後も加齢による皮膚や筋肉、骨格の変化は続きます。治療効果が永久に固定されるわけではなく、将来的にたるみやくぼみが再び目立つ可能性があります。脂肪を減らすべきか、残して移動させるべきかを個別に判断する必要があります。
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